FX取引を続けていく中で、必ず利用すべきと言われているツールがインジケーターです。
インジケーターは数多くの種類があり、相場を分析するのに役立つ数値を自動的に算出したりして、取引の手助けをしてくれます。
ただ、FX初心者にとってインジケーターは、利用するのが難しそうな存在に見えることでしょう。
実は、インジケーターの中にはFX初心者でも簡単に利用できるものがたくさんあります。
本記事では、海外FXで利用されているインジケーターについての基礎知識と、FX初心者にもおすすめなインジケーターを紹介していきます。
これから海外FXでトレードを本格的に行っていこうと思っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。
海外FXで利用されるインジケーターとは?
インジケーターとはFX取引の際に使用するツールの一つです。
FXでは、金融商品の売り買いの注文を入れる際に取引プラットフォームを利用します。
代表的な取引プラットフォームとしてMeta Trader4やMeta Trader5などがありますが、それらの取引プラットフォーム上で作動させるのがインジケーターです。
インジケーターは、これまでの数値やチャートデータをもとに取引の補助となる線を表示させたり、サブウィンドウにてデータを表示させたりしてくれます。
ローソク足だけでテクニカル分析をする人も稀にいますが、基本的には取引手法にあったインジケーターを数個利用して、FX取引臨むのが一般的です。
海外FXのインジケーターは主に4種類に分類できる
海外FXでよく用いられるインジケーターには、次の4つの種類があります。
- トレンド系インジケーター
- オシレーター系インジケーター
- ボリューム系インジケーター
- 便利系インジケーター
これらの4種類のインジケーターの特徴について順に見ていきましょう。
トレンド系のインジケーター
トレンドとは相場の方向性のことで、トレンド系のインジケーターはその名の通りトレンド相場を狙う時に役立つインジケーターです。
トレンド系のインジケーターとしてポピュラーなのは、移動平均線やボリンジャーバンド、一目均衡表といったものです。
相場は方向性のないレンジ相場と、方向性のあるトレンド相場にわけられるのですが、トレンド系のインジケーターは売り買いの方向性の強さなどを測る時に使われます。
トレンドは、トレンド線や水平線を引いて判断することが一般的なのですが、それだけでは根拠が十分ではないためダマシにあう可能性が高くなってしまいます。
そんな時にトレンド系のインジケーターをチャート上に表示させることで、トレード判断の根拠の1つにしようというわけです。
オシレーター系のインジケーター
トレンド系のインジケーターがトレンド相場で活躍した一方で、オシレーター系のインジケーターはどちらかとういうとレンジ相場で活躍します。
オシレーター系のインジケーターとして人気の高いものはRSIやMACDなどが挙げられます。
オシレーター系のインジケーターは、今の状況が売られ過ぎているのか、はたまた買われ過ぎているのかといった相場の加熱具合などを表示させてくれるツールです。
「チャートが下落しているが売られ過ぎている」といったことがわかれば、どこかの起点で反転して上昇する可能性が高く、「チャートが上昇しているが買われ過ぎている」といったことがわかれば逆に、反転して下落する可能性が高いと判断できます。
このように、オシレーター系のインジケーターはレンジ相場などの逆張り手法を好むトレーダーに使われる傾向があります。
ボリューム系のインジケーター
ボリューム系のインジケーターは、FX取引においての「ボリューム」、つまり出来高・取引量を視覚化したインジケーターです。
VolumsやMoneyFlowIndexなどがボリューム系のインジケーターとしてメジャーなツールとして知られています。
FXのチャートの動きは、その通貨ペアを買う人が多ければ上昇し、売る人が多くなれば下落します。
つまり、売り買いのバランスがどちらかに傾くタイミングがわかれば、その後のチャートの変動がわかるというわけです。
さらに、売り買いのボリュームが多ければ多いほどトレンドは強くなります。
ボリューム系のインジケーターを利用することで、そのような強いトレンドを狙うことが可能となるわけです。
便利系のインジケーター
便利系のインジケーターはテクニカル分析そのものに使うわけではなく、取引プラットフォーム自体に機能を追加して、より取引をしやすくするものです。
たとえば、MT4やMT5に表示されている時間を日本時間に変更するインジケーターやチャートに描画する機能を自分好みにカスタマイズするインジケーターなどがあります。
無料でもかなりの数の便利系のインジケーターがあるので、取引を行っていく上で不便さを感じたら、問題点を解決してくれるようなインジケーターを探してみるといいでしょう。
海外FXを利用するとき知っておきたい人気インジケーター
インジケーターという名前で一括りに説明しても、世の中には数えきれないほどの数があり、その特徴は千差万別です。
特に、まだFX取引なれていないという方にとっては「どのインジケーターを使えばいいのかわからない…」と頭を抱えることも少なくないはずです。
そこで次に、海外FXを利用する時に知っておきたい人気のインジケーターを紹介します。
移動平均線
移動平均線は、一定期間の価格をもとに、価格の平均値を割り出して、チャート上に折れ線グラフで表示させるインジケーターです。
設定を変更することによって、どの期間の価格の平均値を対象とするかを変えられます。
対象となる期間は「今日から何日前」といった設定になり、時間が経つにつれて平均値が移動するので「移動平均線」といわれています。
トレーダーによっては、複数の移動平均線をチャートに表示させることで、長期的なトレンド・中期的なトレンド・短期的なトレンドを同時に確認するのにも使われています。
表示させておくだけで、大まかなトレンドの方向性が一目でわかるので、FX初心者にもおすすめのインジケーターです。
一目均衡表
一目均衡表は、「一目仙人」というペンネームで活動していた細田悟一が2,000人のスタッフとともに研究し7年の歳月をかけて完成させた純国産のインジケーターです。
5つの線と線の間にできる雲を使って相場を状況を判断するツールとなっています。
日足チャートで使うことを前提として開発されており、一目均衡表が表示させる線と雲、そしてローソク足との位置関係を見て相場状況を分析します。
移動平均線やRSIなど他のインジケーターと組み合わせて利用しているトレーダーも多いです。
ボリンジャーバンド
アメリカの作家、財務アナリストである「ジョン・ボリンジャー」が開発したインジケーターがボリンジャーバンドです。
移動平均線を中心として、その上下に標準偏差を表示させて、バンド(帯)のような形状のものを表示させます。
基本的な使い方は、バンドの幅を見てボラティリティを視覚的に把握するといった方法です。
バンドが縮まっていればボラティリティが縮小しているので、レンジ相場になりやすく、バンドが拡大していれば、ボラティリティも拡大して相場に方向感が出ていることがわかります。
ボリンジャーバンドは、ボリンジャーバンドの反発を狙った逆張りなどでよく使われています。
MACD
MACD(マックディー)は移動平均線をベースにしたデータを下により正確性の高い分析を目的として開発されたインジケーターです。
「Moving Average Convergence Divergence」の頭文字をとってMACDと名付けられました。
「MACD」と「シグナル」と言われる2本の線のみで表示されており、シンプルな作りからFX初心者でも使いやすいオシレーター系のインジケーターと言われています。
主な使われ方は、トレンドの転換点を見定めるのに利用されます。
ローソク足だけではトレンド転換を察知するのが少し遅れる場面でも、MACDで補助してあげることで、転換点をいち早く察知し、ベストなタイミングでエントリーすることが可能となります。
ストキャスティクス
「売られすぎ」や「買われすぎ」といった相場の過熱度を表示してくれるインジケーターがストキャスティクスです。
ストキャスティクスは、ファーストストキャスティクスとスローストキャスティクスの2種類存在しますが、一般的にはスローストキャスティクスが使われることが多い傾向にあります。
ゴールデンクロスやデッドクロス、ダイバージェンスを見つけてエントリーポイントを見つけていくのがストキャスティクスの一般的な使われ方です。
ストキャスティクスは、強いトレンドが出ている時には機能しませんが、レンジ相場においてトレンドの発生地点を探すのにとても有効ツールといえるでしょう。
RSI
RSIは「The Relative Strength Inde」の頭文字をとってつけられた名称のインジケーターです。
日本語では「相対力指数」と意味になるのですが、RSIは特定の期間の値動きの中で上昇分の値動きが占める割合を算出し、価格の上昇の強さを数値化したチャートを表示させてくれるツールとなっています。
使い方は簡単で、70~80異常なら買われ過ぎ、20~30なら売られ過ぎと判断します。
トレンドの継続や転換をRSIで見つけ、エントリーポイントを探すといった方法がメジャーな使われ方です。
海外FXで取引するならインジケーターを使ってみよう!
インジケーターを利用するのは、海外FX初心者の方にとっては少しハードルが高いかもしれませんが、簡単に利用できるものもたくさんあります。
メジャーなインジケーターなら、設定方法や数値設定、取引手法なども出回っているので、初心者でも使いやすいでしょう。
今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひご自身の取引手法にインジケーターを採用してみてくださいね。